竹炭みたいに見えますが藍パウダーです。インド藍のパウダーを手に入れたので手作り石鹸に使ってみることにしました。
調べてみたところ、藍染めというのは藍の葉を乾燥させたものを『藍建て』という作業をおこなってから染めているらしく藍建てをしていない水溶液を使っても藍色にはならないようです。
ということはこのパウダーを水に溶いて石鹸に混ぜても藍色にはならない、ということでしょうね…
…とは思いつつ乾燥葉とパウダーは違う可能性もあるので一応水に溶いてみました。
黒い……
紙コップで溶いているのですが手前の方にはわずかに藍色に見える部分もありますが、藍の青の色素は不溶性のインジカンという物質らしく、実際しばらく放置しておくと徐々にパウダーが沈殿しているような気がしました。
ではどうやって藍の染液は作られているのかというと、木灰に湯に混ぜその上澄みの灰汁、ふすま、酒、石灰などを藍と混ぜ1週間ほど発酵させて染液を作るようです。
これは昔ながらの染液の作り方だそうなので今はもっと簡単なやり方があるのかもしれませんが。
この作業により不溶性のインジカンが水溶性のロイコ体インディゴに変わるそうです。そしてロイコ体インディゴの水溶液に浸した布などを干し、空気に触れさせることで酸化し、ロイコ体インディゴが不溶性インディゴに変化して青色が発色する……
不溶性インジカンがロイコ体インディゴに変化するのは発酵がもたらす変化なのか、灰のアルカリによるものなのか。
ロイコ体インディゴはアルカリ性の水によく溶けるそうなので、灰(アルカリ)を使用するのはロイコ体インディゴに変化した後でないと意味がないように思います。
つまり発酵が藍色色素を水溶性にしている、ということはわかった気がするのですが、わたしが持っているこのパウダーは未発酵なのか、発酵済なのかは不明…。
考えてもわからないのでこのパウダーは発酵済である!と仮定してアルカリに溶かす作業をおこなってみることにしました。
つまり、手作り石鹸には必ず使う苛性ソーダ水溶液に混ぜる、ということです。
そしてこれをオイルに混ぜます。
入れてすぐの状態です。
青いような、灰色のような…嬉しくはない色です。
ちなみにいつもはブレンダーを使っていますが今回はオイル総量が250g、その半量を藍入り苛性ソーダ水で作っているのでとても量が少なくブレンダーは使わずシリコンへらで混ぜています。
混ぜ始めてから約1時間後。
何年かぶりの手混ぜ、非常につらかったです。こんなに大変だったっけ…。
とりあえずトレースが出て、色も謎の灰色になりました。
本当にこれが乾燥させて酸素に触れるだけで酸化して藍色になるのか?と不安になる色です。
不安なので、いかにも酸性っぽい柑橘系のアロマオイルで着香してみたりしましたが意味があるのかはわかりません。
不安なまま型入れ。同時進行で通常の苛性ソーダ水で仕込んだ石鹸ダネも作っておいたのでこれと交互に入れてみました。
わずかに青い気がしないでもないけれどほとんど黒。ひいき目に見て濃いブルーグレーといったところです。
酸化反応に期待をかけるのみです。
こちらは通常苛性ソーダ水の石鹸ダネに、2番目の写真の藍パウダーを溶いた水の上澄みを垂らしてみたもの。
こちらがきれいに発色すれば簡単だし部分使いもできて便利だなぁと期待しています。
が、上澄みを直接垂らすのではなく、上澄みを溶いた石鹸ダネで模様付けするべきでした。何を思ったか直接ぽとぽと垂らしたので水分が浮いています。
間違えた……とは思いましたがどうしようもないのでこれもとりあえず保温してみます。
明日の保温終了ではきっとまだ青い色は出ていないとは思いますがなんだかそわそわして仕方ありません。
半分期待、半分不安。
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